ニホンオオカミ
1905年に捕獲されたオスを最後に絶滅したと考えられている絶滅種です。
海外のオオカミよりも小さく、中型犬ほどの大きさ(剥製では体長95から114cm)で、脚が長く脚力も強かったと言われています。耳が小さく、尻尾は背中に向かって湾曲し、先端は丸くなっています。
今でも、たまに目撃証言があり、撮影に成功したという記事も新聞に載ったそうです。また、1892年まで上野動物園で飼育していたという記録があるようですが、証拠となる写真などは一切残されていません。
習性として知られているのは、テリトリーに人間が近づくと人間を監視するために後をついてくることから、「送りオオカミ」としても伝えられています。人間が手出ししない限り襲ってくることはなく、現代でいう「ヤマイヌ」よりも温厚な性格であった、とも言われています。また、田畑を荒らすイノシシや猿などを退治してくれることから、神聖な動物として崇められていたようです。
絶滅種はほとんどが人間の手によって引き起こされたものですが、ニホンオオカミについてはその原因がはっきりとしていません。
説①・・・住みかとなる自然が減少し、食糧を求め人里へ降り、次第に人間を襲うようになった。
説②・・・ニホンオオカミの種間で狂犬病が流行した。
説③・・・外来種である家畜犬が野生化し、伝染病が流行した。
説②については文献に記録されているようですが、絶滅時期より100年以上も前のことから直接な原因ではないと考えられています。また、説①も有力なものであるとしていますが、現在では説③が直接な原因ではなかと言われています。
ドイツの博物学者シーボルトはニホンオオカミを飼育し、分析も行っており、ハイイロオオカミとは別種であることを記しています。しかし、生態系の文献はほとんどなくニホンオオカミは謎の多い生物です。現在、田畑を荒らすイノシシや猿などが人里へおりることも稀にあります。これに伴い、ニホンオオカミ復活計画なども挙げられているようですが、限りなく近い生物であってもそれはニホンオオカミではなく、当初の生体系のバランスが保たれるとも言えません。